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生活排水対策

ページID:0002357 更新日:2023年3月1日更新 印刷ページ表示

私たちは、毎日の暮らしの中で多くの水を使います。水は、飲み水はもちろんのこと、農業や工業などに利用され、大変貴重なものです。しかし、経済が発展し、生活が豊かになるにつれて、川や海の汚れが目立つようになりました。

こうした中、工場などの産業排水の対策は進みましたが、家庭での台所や風呂、トイレなど、日常生活の営みから出される生活排水の対策が遅れており、川や海の汚れの大きな原因となっています。

生活排水は、私たちのちょっとした工夫できれいにすることができます。美しい川や海をいつまでも大切に守っていくためにも、一人ひとりが各家庭から出る水の汚れをできるだけ減らす努力をしていただくようお願いします。

川や海の水質状況

発生源別にみた汚れの割合の画像

川や海の水質については、水質汚濁の代表的な指標であるBOD(生物化学的酸素要求量)や、COD(化学的酸素要求量)、全窒素、全燐などの環境基準が定められています。

川や海の汚れの原因としては、工場や畜産などからの産業排水のほかに、台所や風呂、トイレなどの日常生活の営みから出される生活排水があります。

水の汚れは、かつては産業排水が主原因でしたが、工場などに対する規制が強化され、排水処理対策の進んだ今日では、生活排水が川や海の汚れの大きな原因となっています。

生活排水は、トイレの排水(「し尿」)と、台所・洗濯・風呂などの「生活雑排水」とに分けられ、そのうち生活雑排水に含まれる汚れは、生活排水全体のうち、約70%を占めています。

また、平成29年度の愛知県の環境基準達成率は、河川についてはBODが95%となり、下水道の普及や工場での対策の進展で改善傾向にあります。海域については、CODが45%と環境基準達成率は概ね横ばいとなっています。これは、伊勢湾・三河湾は水深が浅く、突き出した半島によって湾口が狭くなっていることなどから、外海と水の交換が行われにくい閉鎖性海域となっている立地特性によるものです。

生活排水の汚れ

食品名 みそ汁
みそ汁の画像
ラーメンの汁
ラーメンの汁の画像
米のとぎ汁
米のとぎ汁の画像
ビール
ビールの画像
牛乳
牛乳の画像
汚れ具合
(BOD)
31,000mg/L 41,000mg/L 900mg/L 90,000mg/L 120,000mg/L
これだけ捨てたら おわん1杯
(200mL)
ひとり分
(300mL)
2L コップ1杯
(200mL)
コップ1杯
(200mL)
必要な水の量 浴槽4.1杯 浴槽8.2杯 浴槽1.2杯 浴槽12杯 浴槽16杯
窒素 2,100mg/L 3,500mg/L 33mg/L 1,300mg/L 5,900mg/L
180mg/L 140mg/L 24mg/L 22mg/L 930mg/L

上の表に主な食品の汚れの程度を示します。

これらの食品をそのまま流した場合、コイやフナなどの魚がすめる水質(BOD値5mg/L以下)まで薄めるためには、浴槽(300L)何杯もの水が必要となります。

また、これらの食品には、栄養塩類である窒素や燐が含まれており、伊勢湾などの閉鎖性水域に大量に流れ込むと、富栄養化を引き起こし、プランクトンが異常増殖して、赤潮や苦潮を発生させる原因となります。

一日に流す生活排水の量

1人1日あたりの汚濁物質排出割合の画像

私たちが1日に流す生活排水の量は、一人あたり約200Lになりますが、その中には40gの汚れが含まれています(BOD負荷量)。

中でも、生活雑排水からの汚れが27g(約70%)と、一人ひとりが流す汚れは小さなものでも、それが集まると大変な量の汚れになります。

このことからも、生活雑排水を未処理のまま流すと、水質汚濁の大きな原因となることがわかります。

このため、本市では、し尿と生活雑排水の両方を処理できる合併処理浄化槽の設置を推進しています。

みんなの役目

水質汚濁防止法には次の責務が規定されています。

国民の責務

  1. 調理くず、廃食用油等の処理、洗剤の使用等を適正に行うよう心がける。
  2. 国、県または市町村が行う生活排水対策の実施に協力する。

市の責務

  1. 生活排水処理施設の整備
  2. 生活排水対策の啓発に携わる指導員の育成
  3. その他の生活排水対策に係る施策の実施

家庭でできる生活排水対策

台所で

  1. 調理くずや食べ物の残りは、水と一緒に流さないようにしましょう。
  2. 流しの排水口には水切りネットをつけましょう。(水切りネットのかわりに、不用になったガーゼ、ストッキングを利用することもよいでしょう。)
  3. 食器についた油などの汚れは、ゴムベラで取り除いたり、キッチンペーパーなどで拭き取ったりしてから洗うようにしましょう。洗うときの水や洗剤の量が少なくすみます。(キッチンペーパーのかわりに新聞紙、いらなくなった雑誌などを利用するのもよいでしょう。)
  4. みそ汁などは、作りすぎて捨てることのないように心がけましょう。残った場合は、吸収材に吸わせて捨てましょう。(吸収材のかわりに新聞紙やぼろ布を利用するのもよいでしょう。)
  5. 米のとぎ汁は養分を含んでいるので、肥料として植木の水やりに使いましょう。
  6. 調理くずなどは、コンポスト化するなど土地に還元すると肥料になります。

食用油の適切な処理方法

  1. 油はできるだけ使い切るようにしましょう。
  2. やむをえず残った場合は、吸収材や新聞紙などに吸わせて可燃ごみとして処理しましょう。また、リサイクルひろば「クルクル」に持ち込んでいただければ、資源として回収しておりますので、ご利用ください。

洗濯をするとき

  1. 洗剤は、適量以上にたくさん使っても、洗浄力は大して変わりません。使いすぎは、洗剤のムダであるばかりか、川や海を汚すことになります。
  2. シャンプーや住まいの洗剤などについても、使用上の注意をよく読み、使いすぎなどのないように適正に使用しましょう。

家のまわり

  1. 側溝、排水路に汚泥がたまると腐敗して悪臭を放つことがあります。放流ますとともに家のまわりの清掃に併せて、自治会や町内会など地域ぐるみで、定期的に一斉清掃をしましょう。
  2. 浄化槽は、法定検査や保守点検、清掃を適切に行いましょう。
  3. 汲み取り便槽や単独処理浄化槽を使用しているかたは、下水道に接続したり、合併処理浄化槽に転換したりして、生活雑排水を処理してから排水するようにしましょう。

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