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尾張旭市都市景観基本計画の公表
本市では、これまでの歴史のなかで守り、受け継がれてきた良好な景観を未来に伝える財産として、保全、育成し、また、新たな魅力ある景観を創出していくために都市景観基本計画を策定しました。
都市景観とは
都市景観とは、遠くの山並みや身近な水や緑などの自然、そしてまち並みを構成する建築物や道路など、目に映る都市の風景が主体となり、これらに都市の活動や歴史、文化など内面的なものが密接に関わって成り立つものです。
良好な都市景観を創出するには、自然や建築物などとあわせ、地域の歴史や文化など、心象的なものへの配慮も求められることになります。
尾張旭市都市景観基本計画とは
尾張旭市都市景観基本計画は、本市の都市景観の形成に関する基本的な目標と方向を明らかにしたものであり、本市における景観形成の指針としての役割を担うものです。
より美しく、個性的で親しみのある景観を創出するためには、市民や事業者の皆さんのご理解が必要であり、今後とも行政は、皆さんとともに協力し、その形成に取り組んでいきます。
テーマ
尾張旭市都市景観基本計画では、先人から受け継がれた緑や水辺を守り、育てながら個性のある美しいまちを創るため、「緑につつまれ、水辺に親しめる美しいまち」をテーマとして設定しました。
基本目標と基本方針
本計画のテーマである「緑につつまれ、水辺に親しめる美しいまち」を実現するための基本目標と基本方針を次のように設定しました。
1.美しい緑の丘を守る
北部丘陵地に残されている緑地や自然型公園の緑地を保全するとともに、開発された住宅地の緑化を推進し、美しい緑の丘のあるまちとしてのイメージを育てていきます。特に平地と丘陵地・台地が接する地形境界部の斜面緑地は、緑の多いまちを印象づける重要な縁取りとなっていることから、その重要性を広く市民の皆さんに知っていただき、その保全を図っていきます。
基本方針
- 自然型公園の緑地及び生態系の保全
- 縁取りとなっている斜面緑地の保全
- 開発における自然への配慮の誘導
- 丘陵地等の自然環境と調和した住宅の街並み形成
2.水辺に親しめる空間づくり
本市には、河川やため池などの水辺が多くあることから、市民のいこいの空間、遊びの空間、ふれあいの空間として、水辺に親しめる景観づくりを目指していきます。
このうち、河川については多自然型の環境を目指すとともに、市民がうるおいを感じ、自然と親しめる場所として整備を行います。
また、市内に多く残るため池については、それぞれの特性に応じ、現風景並びに現生態系の保全を行うとともに、より身近に水辺にふれあえ、いこいの場ともなるような整備を自然に配慮しながら行い、特色のある池づくりを目指します。
- 親しみある川づくり
- 特色ある池づくり
3.車窓からの風景を大切にする
本市の中央部を東西に走る名鉄瀬戸線からは、のどかな田園風景、北部丘陵地の緑、スカイワードあさひなど車窓からの風景を楽しむことができます。また、幹線道路から望む山並みや矢田川の風景も本市の貴重な景観であることから、これら車窓からの風景を大切にし、尾張旭らしい風景を楽しむことができる景観形成を目指していきます。
基本方針
- 「スカイワードあさひ」を生かした景観づくり
- 新たなランドマークの創造づくり
- 新たなランドマークの創造づくり
- 田園風景の保全
4.魅力的なまちの顔づくり
新しい都市空間における魅力的な景観づくりとして、駅前、主要な幹線道路沿道、中心的な商業地、市役所周辺、城山公園周辺など、にぎわいのある場所や本市を代表するような場所において、市の顔となるような景観を創造していきます。
また、地域の住宅地においても個性とうるおいのある景観づくりを市民の皆さんとともに行っていきます。
- 4つの駅前の顔づくり
- 9つの通りの空間づくり
- 市役所周辺の顔づくり
- 商業地のにぎわい空間づくり
- うるおいのある住宅地づくり
- 歴史的なシンボルづくり
- 公園の顔づくり
- 結節点のシンボル形成
5.市民参加の景観づくり
都市の景観形成は、まちづくりの重要な要素でありますが、行政が主導的に行うだけでなく、これに市民や事業者の皆さんが積極的に参画し、三者が相互に協力し合いながら推進していくものです。
そこで、市民の意向を取り入れた公共空間の整備や、市民や事業者の皆さんの協力による民有空間の景観誘導に努めます。
- 住民による景観づくり
- 事業者による景観づくり
景観形成の実現化に向けて
市全体に占める公共空間の割合は低く、その多くは市民や事業者の皆さんの所有する民有空間となっていることから、良好な景観形成を実現化していくうえで市民や事業者の皆さんの参加・協力は必要不可欠になっています。
こうしたことから市民・事業者・行政が、協力・連携しながら、それぞれの役割を果たしていくことが求められています。
行政の役割
1.公共空間の景観形成
- 先導的事業の実施
良好な景観形成を先導する事業を実施していきます。 - 庁内組織の確立
公共空間の整備に携わる担当課相互の連携情報交換を行うための組織づくりを行います。 - 市民に開かれた景観づくり
公共空間の整備に対して市民の意見を反映していきます。
2.民有空間・準公共空間の景観誘導
- 景観意識の高揚
パンフレットの配布やイベントの実施により景観意識を高めていきます。 - 景観形成方法の提示
景観形成を行う際の参考となる事例紹介などを行っていきます。 - 景観誘導手法の運用
地区の特性に応じて、地区計画などの景観誘導を行っていきます。
市民・事業者の役割
1.啓発事業への参加による景観意識の高揚景観
パンフレットやイベントへの参加を通して、景観に対する認識を高めていくことが期待されます。
2.モラルの向上
モラルの向上により、ゴミの投げ捨てや違法駐車をなくすことが望まれます。
3.景観まちづくり活動の展開
市民が主体となった景観まちづくり活動を始動し、身近な住環境の改善などを行っていくことが望まれます。
4.準公共空間への整備
建物の外観や生垣などの準公共空間は市民の共通財産という認識から、景観形成に配慮した整備が望まれます。