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指定文化財(無形民俗文化財)
尾張旭市には、4つの県・市指定無形民俗文化財があり、各保存会がその伝承と後継者の育成に努めています。これらの文化財は、郷土の歴史と習俗を伝える大切な財産です。
ぜひ、あなたもふるさとの無形民俗文化財を見学してください。
このページでは、皆さんが見学できる最新の情報もお届けします。
- 尾張旭市の棒の手(県指定)
- 尾張旭市の打ちはやし(市指定)
- ざい踊り(市指定)
- 尾張旭市の馬の塔(市指定)
また、興味を持たれ参加してみたいと思われるかたは、文化スポーツ課文化振興係までご連絡ください。各保存会の連絡先をお伝えします。
無形民俗文化財の次世代を担う保存会員の声
無形民俗文化財という大切な郷土の財産を後世に伝えるためには、保存会員の新規加入が必要不可欠ですが、無形民俗文化財に対して「興味はあるけどハードルが高そう。」とか「保存会の雰囲気がわからないから入りずらい。」というお声をいただきます。
そのため、そのような方に保存会を知っていただくために、次世代を担う若手保存会員の方々の体験談をまとめましたので是非ご覧ください。
尾張旭市の無形民俗文化財について
新型コロナウイルス感染症拡大のため、地域の行事などが中止となり、無形民俗文化財の発表・披露の場がなくなってしまいました。このため、保存会事務局では尾張旭市の無形民俗文化財に関する学習動画を作成しましたので、この機会に尾張旭市の無形民俗文化財の歴史や文化について今一度知る機会としていただければと思います。この他、それぞれの無形民俗文化財の紹介動画も掲載していますのでそちらもご覧ください。
学習動画内容
「生きた」文化財である無形民俗文化財に関する学習動画。尾張旭市無形民俗文化財の歴史や各保存会の状況について解説しています。(音声はありません)
尾張旭市の棒の手(愛知県指定文化財第23号)
- 指定年月日
昭和33年3月29日(旭町の棒の手、無形文化財指定)
昭和51年7月14日(無形民俗文化財再指定) - 保存団体 尾張旭市棒の手保存会
棒の手は、棒や木太刀を使う武術的な民俗芸能で、2人から5人の演技者が型に従って演技を行います。五穀豊穣などを願う神事芸能として、また農民の自衛手段として受け継がれてきました。流派によって名称の違いはありますが、本来の棒や木太刀を使った神事的要素の強い「表」または「本手」といわれる型と、観衆を楽しませるためのキレモノ(真剣等)を使った「花棒」または「祭礼棒」といわれる型があります。
棒の手は、愛知県や岐阜県などにさまざまな流派が伝えられていますが、尾張旭市では次の5流派が伝統を守っています。
無二流
市内の旧新居村に伝わる流派です。南北朝時代に南朝方の僧将であった水野又太郎良春が正平十六年(1361年)に新居村を開き、吉野金峰山寺の吉水院宗信法印から伝授された棒術を人々に教えたのが始まりといわれています。型や姿勢に厳しく、前に出す足は常に真っ直ぐです。多度神社に奉納されます。
検藤流
市内の旧稲葉村に伝わる流派です。稲葉村出身で柴田勝家の家臣となった毛受勝助家照の子孫、毛受周平が文化八年(1811年)に村人に教えたのが始まりといわれています。棒術の基本は「棒対太刀」とされており、「ドコイ」のかけ声(気合)で演技を終了します。一之御前神社に奉納されます。
直心我流
旧印場村北部の浅見・朝見・森・矢木・寺尾などの姓の人々によって伝えられています。正徳四年(1714年)、猪子石村の修験者比企良雄から棒を伝授された八木弥市郎博章が印場村に伝えたのが始まりといわれています。この流派は、早業が特徴。そのため演技速度も速く、演技時間や掛け声も短くなっています。渋川神社に奉納されます。
東軍流
旧印場村北部の斎場・塚本・寺尾などの姓の人々が中心となって伝えています。貞享元年(1684年)、修験者だった伝昌院伝寿によって伝えられたといわれています。攻めを主体とした演技が多いのが特徴で、真剣を使った迫力ある演技でも知られています。渋川神社に奉納されます。
直師夢想東軍流
旧印場村南部、庄中地区を中心に伝えられた流派です。文政四年(1821年)、出来町の蓬師範に学んだ森下理右衛門が開いたと伝えられています。衣装の股引が紺色なので、市内の流派が集まる祭りでもすぐに見分けることができます。渋川神社に奉納されます。
紹介動画
「尾張旭市の棒の手」
無二流
検藤流
直心我流
東軍流
直師夢想東軍流
尾張旭市の打ちはやし(尾張旭市指定文化財第4号)
- 指定年月日 昭和58年3月1日
- 保存団体 尾張旭市打はやし保存会
- 曲目指定
印場北島地 区瀬戸ばやし、時雨ばやし、田楽ばやし、新居ばやし、北ばやし、夕陽ばやし、神楽道行ばやし
庄中地区 瀬戸ばやし、時雨ばやし、田楽ばやし、庄中ばやし、鳥居ばやし、新時雨ばやし
井田地区 瀬戸ばやし、時雨ばやし、庄中ばやし、祇園ばやし
打ちはやしは、「道行ばやし」や「祭ばやし」ともいわれるお囃子
(はやし)のことで、かつてはどこの地域でもお神楽(かぐら)とともに青年たちによって受け継がれていました。
地域の祭礼では、榊(さかき)などを奉じて演奏しながら神社まで行進し、お神楽を奉納します。また、盆踊りなどでも登場し、提灯山(ちょうちんやま)とともに盆踊りの雰囲気を盛り上げる重要な存在です。
使われる楽器は、大太鼓(桶胴)と締太鼓と横笛(神楽笛)で、基本的にはカナで書かれた文字譜と口伝で伝承されていました。同じ名前の曲目でも地域によって異なっている場合もあります。
尾張旭市では、井田地区、印場北島地区、庄中地区の打はやし保存会が伝統を守っています。
打ちはやし
紹介動画
ざい踊り(尾張旭市指定文化財第5号)
- 指定年月日 昭和58年3月1日
- 保存団体 尾張旭市ざい踊保存会
- 曲目指定 傾城阿波の鳴門(けいせいあわのなると)
ざい踊りは、市内で古くから行われてきた先祖供養のための盆踊りで、主に少女が踊る女踊りのひとつです。
一尺五寸(現在は40cm)ほどの竹筒の片端に、長さ四寸(現在は28cm)の紅白に染めた紙房をつけた「ざい」と称する手具を両手に持って踊ることからこの名前があります。
「傾城阿波の鳴門」の巡礼お鶴の物語の歌にあわせて、ゆっくりと、一つ…、二つ…、三つ…、と「ざい」を打合せ、数を取りながら進みます。
古くは庄内川水系や天白川水系などをはじめとして広く分布し、尾張旭市以外でも踊られていたようですが、現在でも踊られている地域は少なくなっているようです。
尾張旭市では、印場地区の鳳采会と、三郷地区のみさと会が伝統を守っています。
ざい踊り
紹介動画
紹介動画内に流れている「傾城阿波の鳴門」は、曲や踊りの一部分を紹介しております。
尾張旭市の馬の塔(尾張旭市指定文化財第10号)
- 指定年月日 平成12年4月1日
- 保存団体 尾張旭市馬の塔保存会
馬の塔は、尾張及び西三河、東美濃に渡る地方で、江戸時代から行われていた献馬行事です。豊作のお礼や雨乞いなどのために、標具(だし)と呼ばれる道具で飾られた馬を一日だけ寺社に奉納します。
もともとは村内だけの「郷祭(ごうまつり)」に献馬が行われていたようですが、江戸時代中期になると複数の村が連合してより大きな神社やお寺に馬の塔を奉納する「合宿(がっしゅく)」が始まりました。合宿は大豊作の年だけに行われたため、10年に一度程度の特別な祭でした。
馬を飾る標具には、郷祭では簡素な高札(はんげ)と御幣(ごへい)が使われていますが、合宿では村の願いを込めた意匠を凝らした標具が使われます。また、馬の周りには長柄鎌などを持った警固人(けいごにん)と呼ばれる人を配置して、大切な標具を守っていました。さらに時代が進むと、棒の手や鉄砲(火縄銃)が隊列に加えられ「警固(けいご)」または「オマント」と呼ばれる勇壮な行事に発展しました。
尾張旭市では、印場(北・南)、新居、稲葉、三郷地区の保存会が、行事の伝統を守っています。
地区名 | 標具 | 標具の意味 | ||||
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印場地区(北) | 淡竹のタケノコとススダメ | 「雨後のタケノコ」と言い慣わすとおり、降雨とその後の作物の成長をタケノコになぞらえて祈願する | ||||
印場地区(南) | 真竹のタケノコとススダメ | 「雨後のタケノコ」と言い慣わすとおり、降雨とその後の作物の成長をタケノコになぞらえて祈願する | ||||
新居地区 | 芥子の花と実 | 種の詰まったケシの実を米俵に見立てて豊作を願う | ||||
稲葉地区 | 高札、馬びしゃく、ケズリカケ | 竜泉寺のご本尊馬頭観音への水の奉納と降雨を願う | ||||
三郷地区 | 高札と御幣 | 奉納する村の高札と御幣 |
馬の塔
無形民俗文化財こども向けパンフレット
ふりがなをふった無形民俗文化財の紹介パンフレットを作成しました。
印刷は、両面印刷をおすすめします。
無形民俗文化財の見学情報
令和6年度の予定をお知らせします。
予定されている行事の詳しい時間は、随時お知らせしますので、お待ちください。
また、天候等により予定が変更となる場合があります。
尾張旭市の棒の手見学情報
日にち |
時間 |
行事 |
場所 |
参加保存会 |
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月 |
日 |
曜日 |
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9月 | 15日 | 日曜日 | 午前11時~ | 東軍流三百四十周年記念祭 | 良福寺 | 東軍流 |
10月 | 13日 | 日曜日 | 午前8時30分~ | 多度神社秋季大祭 | 多度神社 | 無二流 |
正午~午後3時 | 一之御前神社秋祭り | 一之御前神社 | 検藤流 | |||
午前8時~午後4時 |
渋川神社秋祭り | 渋川神社 | 直心我流 | |||
東軍流 | ||||||
直師夢想東軍流 | ||||||
11月 | 1日 | 金曜日 | 未定 | 熱田神宮秋季講社大祭 | 熱田神宮 | 東軍流 |
12月 | 1日 | 日曜日 | 午後1時~ | 先祖供養治均式 | 洞光院 | 無二流 |
正午~午後0時30分 | 直会神社例大祭 | 直会神社 | 直師夢想東軍流 | |||
3月 | 2日 | 日曜日 | 未定 | 直会神社例大祭 | 直会神社 | 直師夢想東軍流 |
尾張旭市の打ちはやし見学情報
日にち |
時間 |
行事 |
場所 |
参加保存会 |
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月 |
日 |
曜日 |
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7月 | 7日 | 日曜日 |
終了 |
井田八幡神社百十灯明祭 | 井田八幡神社 | 井田地区 |
7月 | 27日 | 土曜日 | 終了 | 盆踊り大会 | 渋川小学校 | 庄中地区 |
8月 | 3日 | 土曜日 | 午後8時~10時 | 盆踊り大会 | 白鳳小学校 | 印場北島地区 |
8月 | 3日 | 土曜日 | 未定 | 盆踊り大会 | 瑞鳳小学校 | 庄中地区 |
8月 | 6日 |
火曜日 |
午後5時30分~ | 盆踊り大会 | イトーヨーカドー | 井田地区 |
8月 | 10日 | 土曜日 | 午後7時~ | 福田寺九万九千日 | 福田寺 | 井田地区 |
8月 | 24日 | 土曜日 |
午前11時~11時30分 |
あさひ夏フェスタ | スカイワードあさひ | 印場北島地区 |
庄中地区 | ||||||
井田地区 | ||||||
9月 | 16日 | 月曜日 | 午前9時~午後3時 | 白鳳連合自治会楽しいふれあいの会 | 白鳳公民館・児童館 | 印場北島地区 |
10月 | 13日 | 日曜日 | 未定 |
井田八幡神社秋の大祭 |
井田八幡神社 | 井田地区 |
未定 |
渋川神社秋祭り |
渋川神社 | 庄中地区 | |||
12月 | 1日 | 日曜日 | 未定 | 直会神社例大祭 | 直会神社 | 庄中地区 |
3月 | 2日 | 日曜日 | 未定 | 直会神社例大祭 | 直会神社 | 印場北島地区 |
庄中地区 |
ざい踊り見学情報
日にち |
時間 |
行事 |
場所 |
参加保存会 |
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月 |
日 |
曜日 |
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7月 | 7日 | 日曜日 | 終了 | 百十灯明祭 | 井田八幡神社 | みさと会 |
7月 | 24日 | 水曜日 |
終了 |
良福寺地蔵盆 | 良福寺 | 鳳采会 |
7月 | 27日 | 土曜日 | 終了 | 渋川校区盆踊り | 渋川小学校 | 鳳采会 |
8月 | 3日 | 土曜日 | 午後6時30分~ | 白鳳校区盆踊り | 白鳳小学校 | 鳳采会 |
8月 | 3日 | 土曜日 | 未定 | 三郷小学校盆踊り | 三郷小学校 | みさと会 |
8月 | 11日 | 日曜日 | 未定 | 観音様夏祭り | 観音堂・富丘集会所 | みさと会 |
8月 | 24日 | 土曜日 | 午後6時~6時30分 | あさひ夏フェスタ | 城山野球場ステージ | 鳳采会 |
みさと会 | ||||||
9月 | 16日 | 月曜日 | 午前9時30分~午後3時 | 楽しいふれあいの会 | 白鳳公民館 | 鳳采会 |
10月 | 6日 | 日曜日 | 未定 | 白鳳校区スポーツ大会 | 白鳳小学校 | 鳳采会 |
10月 | 12日 | 土曜日 | 未定 | 尾張旭市民祭 | スカイワードあさひ | 鳳采会 |
みさと会 | ||||||
10月 | 13日 | 日曜日 | 未定 | 渋川神社秋祭り | 渋川神社 | 鳳采会 |
未定 | 井田八幡神社秋祭り | 井田八幡神社 | みさと会 | |||
未定 | 山ノ神社秋祭り | 山ノ神社 | みさと会 | |||
12月 | 1日 | 日曜日 | 正午~ | 直会神社例大祭 | 直会神社 | 鳳采会 |
3月 | 2日 | 日曜日 | 正午~ | 直会神社例大祭 | 直会神社 | 鳳采会 |
尾張旭市の馬の塔見学情報
日にち |
時間 |
行事 |
場所 |
参加保存会 |
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月 |
日 |
曜日 |
||||
10月 | 13日 | 日曜日 | 午前9時~午後2時30分 | 多度神社秋季大祭 | 多度神社 | 新居地区 |
午後2時~午後3時 | 渋川神社秋祭大祭 | 渋川神社他 | 印場北島地区 |