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生涯にわたりこころもからだも健康に暮らすことは、全ての人の願いであり、「Well- being(ウェルビーイング※)」は、私達が幸せに生きていく指標とされています。特に、幼少期からの生活習慣や健康状態は、成長してからの健康状態に大きく影響を与え、また、幼少期の生活習慣は保護者の生活習慣や健康意識が、大きく影響します。そのため、いつまでも幸福で暮らすためには、こどもから大人まで、それぞれの年齢層に合わせて心身の健康を維持・増進できる環境を整備する必要があります。
そこで、市民一人一人が自身の健康に関心を持ち、自分に合った健康づくりに取り組むことができる環境づくりを進め、自分らしく、いつまでも元気でいきいきと生活できるような「いつまでも健康でいることができるまちづくり」を推進します。
また、こころの健康が、からだの健康に影響を与えることから、精神的な充足感が得られる生きがいづくり、心身のリフレッシュができる癒しの場づくりなどの心の健康に対する施策も推進します。
※ウェルビーイング 身体的・精神的・社会的に良好な状態であること。
市民の健康は、日々の安定した生活の中で維持・増進されるものであり、地域の中で安心して楽しく暮らすことで心身の健康を保つことができます。しかし、この暮らしの安心感や楽しさは、行政や個人の力だけで実現できるものではありません。地域における市民同士の助け合いなど人とのつながりによって支えられる安心感、相互の触れ合いの中から生まれる楽しさが大いに影響しています。
そこで、市民が楽しみながら参加できる自主的な活動を支援するとともに、こうした活動を通して、一人一人の持つ個性や能力を発揮できる社会の形成を図りながら、まちへの愛着や誇り及び地域福祉の心を醸成します。さらに、全ての市民がこうした活動に参加できるように、まちの中を不自由なく快適に移動できる環境づくりを行い、誰もが積極的に「外に出かけたくなるまちづくり」を推進します。
本市は、豊かな自然に恵まれた良好な住環境が評価され、住宅都市として成長してきました。しかし、今後は、人口減少や少子超高齢化などの環境変化に対応するため、安心してこどもを産み、育てることができる環境を整備するなど少子化対策に取り組むほか、人とのつながりを大切にし、まちに対する愛着や誇りを育むことが重要となります。
そのため、本市のブランドの1つである健康都市の取組などの魅力の発信を行うことで、認知度を高め、市外の居住者にとっては住みたいと思われるような、本市に住んでいる市民には、健康的な暮らしが実感でき、いつまでも住み続けたいと感じられるような、「住み続けたくなるまちづくり」を進めていきます。
また、本市には先人から受け継いだ豊かな緑や、安全で安心して快適な生活ができる環境などの貴重な財産があることから、今後も都市基盤や公園緑地などの整備・改善を行い、犯罪や災害、交通事故などの危険性が少ない、安全で質の高い住環境を引き続き整備していきます。
健康を個人の責任としてのみ捉えるのではなく、都市そのものを健康にしようとする考え方に基づき、従来ならば、保健、医療部門とは無縁であったかもしれない活動領域の人々にも、健康の問題に深く関わってもらい、都市住民の健康を支える都市の諸条件を整える仕組みを構築しようという取組です。