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令和6年度 自治会等活動レポート
町内会等はどんな活動をしているの?
他の団体はどんな風に活動・運営しているの?
町内会等の活動をよく知らない方、町内会等の運営の参考としたい方は、ぜひご覧ください。
連合自治会、自治会、町内会の活動紹介になります。
旭台自治会 まちづくり・ふれあいトーク会で「よろこび」を共有
【概要】
旭台は、昭和43年区画整理事業によってまちがつくられ、旭台通りにはシンボル的な桜並木が形成されました。
その後、35年を経た平成15年には「市長ふれあいトーク」が開催され、生活する中で気になっていることなどが話し合われましたが、その中でも、大きく育った桜については、課題として多くの意見が出されました。
そこで、旭台自治会では、まちづくりを自分たちで考え・自分たちの手で行政と協働し実施していく機運が高まり、「まち交流・自主防犯」を街づくりの軸として「5つのまちの拠点」の整備など、20年にわたる計画を立てられ取り組まれてきました。
今年度、「5つのまちの拠点」の整備の最後となる「旭台第1号公園」の改修が完了ました。これを機に、令和7年2月19日、携わった方々に市の職員も混ぜていただき、「よろこび」を共有するための「まちづくり・ふれあいトーク会」が開催されました。
※ こちらの取組は、尾張旭市自治会等活動促進助成金を活用されています。
まちづくり・自治会活動では、「おばちゃん」が活躍!
「まちの様子をよく知っているのは、平日の日中に動くことのできる「おばちゃん」。いろいろなことに目が届くことで「気づき」を与えてくれ、また仲間内で口づてに伝わる発信力の強さは本当にありがたい。」と自治会の総務の方は、冒頭に感謝を伝えられました。
旭台自治会では、先人の方の意思を引き継ぎつつ、健康福祉部門では女性の力を、まち環境部門は少し年齢は高齢でも実際に活動できる男性の力を、意見集約と情報発信などを総務部門でと、役割と活動を分散して行っています。
多くの自治会等では、会長の役職は1年ないし2年で変わっていくことが多いかと思います。旭台も同様ですが、部門ごとで継続して活動する方がいることで、全体を通して継続的な自治会活動ができる仕組みを構築してこられました。
桜並木のこと、防災のこと、下校する子どもたちの見守り「おむかえ交流会」など、みなさんが当事者意識をもって、関われることに参加されています。
高齢な方でも参加することで「私も社会の役に立てている」とモチベーションがアップ。健康の秘訣につながるのではとのこと。
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公園の改修を通して
旭台第1号公園の改修では、計画の段階から住民の声が届くようにと住民主体のワークショップを開き、「どのような公園になったらいいだろう」と皆さんの「夢・希望」を集めたとのこと。
工事着工後の中間報告会では、工事途中のこの時点で話し合うことで、今後の維持管理についての課題に、皆さんの意識が変わっていったと話されます。
「自分たちの手で考えた公園が、今後も多くの方を楽しませる公園になって欲しい」との思いから、継続的な利用のためにどうしたらよいかとの考えに繋がったのではないかと思われます。
公園の改修工事の完了は、令和7年の1月中旬。
無事出来上がった公園は、この地域の魅力のシンボルとしてこれからも多くの人を迎えてくれることと思います。
このトーク会でも、公園内の施設等をパトロールするためのチェックリスト作成の提案のほか、改善点などの意見が活発に出されました。
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まちづくりへのかかわり方
「計画の段階からかかわることで、地域まちづくりへの自主性・当事者意識が生まれ、自分たちの住むまちへの愛着が醸成される。そうすると、次にこれらを大切にしていく気持ちから、次の行動につながる」と、これまでされてきた工夫を教えていただきました。
自治会等の地域コミュニティは、年齢や性別のみならず、社会的立場、家族構成など、その属性は多種多様で、「その地域に住む」こと以外共通点がないことが特徴です。だからからこそ、輪番で役員を回し、考えが偏らないシステムをとっているところがほとんどです。しかしながら、少子超高齢化社会、働き方改革や定年延長など、自治会等地域活動に参加できる人たちが極端に少なくなっている昨今では、さらに役員が回ってくるタイミングで、「役員の職を責任をもってできないから」などの理由で、自治会等から退会してしまう方も多い状況です。
旭台自治会では、役割を分散することで役職に係る負担を軽減させ、分散させた役割の中でも輪番で交代するのではなく長い間携わる方がいることで見えてくること、やれることを整理できることが大きなカギとなっているようです。
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実際に使う人が違うと課題も違うねと検証中 |
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活動の様子は、会報誌などで地域の皆さんへ情報共有 |
これからの自治会等地域コミュニティの活動について
この日の「まちづくり・ふれあいトーク会」では、一つの区切りとなる「旭台第1号公園」の改修を終え、携わった人たちがその成果に「よろこび」を分かち合い、集まったみんなで「感謝」を伝えあいました。
総務の方は、「これまで発してきた意見は、旭台の事例として受け止めて。他の自治会でも共通する課題にもなるだろうから。」と、同席した市の職員へ、市と地域コミュニティとの協働で大切なのは情報共有だと補足されました。
旭台自治会では、行ってきたことは会報誌などで知らせるなどして、情報を共有することを徹底してきたとのこと。
これまでの仕組みを具体化し、分散した役割を「まち協議会」とすることで、これからの少子超高齢化社会においても、蓄積されてきた知恵が生きる仕組みづくりをさらに検討していかれるとのことでした。
同席させてもらった者としての所感
自治会等地域コミュニティの活動への理解には、やはり情報をしっかり伝えることが大切であると感じました。
また、活動できる範囲は人それぞれであり、おかれた立場や状況が異なるため参加できないことは仕方のないこともあるとは思いますが、自分ができないことを他のだれかがやってくれていることで成り立っていることがあることに対し、感謝の気持ちを忘れてはいけないと思います。
「自治会等がなくても困らない」と言う意見もありますが、あるからこそ保たれていた快適に暮らせる環境は、なくなってから取り戻すことは大変です。地域のすべての方の意見が同じ方向を向くことは難しいからこそ、当事者として自分の住む地域がどうあるのがいいのかを皆で協議し、住みよいまちのためにそれぞれが関われることを考えてほしいと思います。
山の手自治会 シニア向け簡単スマホ勉強会 開催!
【概要】
山の手自治会では、自治会等での素早い情報共有、通知や役員の負担軽減の観点から全体の効率化を図る目的で自治会内のデジタル化の試みを始めました。
スマートフォンを所有する方も増え、生活の中で皆さんがスマートフォンに触れる機会も増えています。デジタル化を通して、暮らしを豊かに、生活しやすくなる視点から山の手自治会での工夫された新たな取り組みを紹介します。
※ こちらの取組は、尾張旭市自治会等活動促進助成金を活用されています。
自治会等活動でもデジタル化を!
今年度、山の手自治会では自治会のホームページを立ち上げました。活動内容や今後の活動予定等を掲載し、地域の皆さんが確認できるようにしました。活動内容の発信は、役員以外の方にも地域の活動をより知っていただく機会となり、地域活動への理解を深めていただけることが期待できます。また、回覧板で回覧するような今後の予定などを掲載することで、後から情報を確認したくなったときも役員に連絡しなくても手軽に確認することができ、住民、役員にとっても便利なツールになります。
山の手地域には、山の手自治会を含む4つのコミュニティ団体(山の手子供会等)が活動しており、山の手自治会のホームページではそれらの団体の情報も繋げており、連携・協力を図っています。
山の手自治会ホームページ<外部リンク><外部リンク> こちらから
<外部リンク><外部リンク>
日ごろの生活から課題の解消へ・・・
「デジタル化」というと、とっつきにくいというイメージを持つ方もいるかと思います。山の手自治会では、上記のホームページの利用(閲覧)率の向上やゆくゆくの回覧物やイベント申し込みのデジタル化等々の取組を浸透していくには・・・を考えました。
スマートフォンの普及率は上がってきており、子どもから高齢者まで多くの世代で使用されるようになってきたことをとらえ、地域活動へ参加されているシニア層に話を聞くと「やってみたいことはあるけど、どうしたらいいかわからない」という方がたくさんいらっしゃったとのこと。例えばLINEでのビデオ通話や地図アプリの利用などを簡単に教えたところ、とても楽しそうにスマートフォンを操作されていたそうです。
これをヒントに、日常生活の中で、スマートフォン(ITツール)でできる便利なこと、生活の楽しみにつながることを知ってもらい、デジタル化を通して、皆さんの暮らしを豊かにすると共に自治会活動の効率化を進める方策を検討されました。
そこで、山の手集会所を拠点に「シニア向けの簡単スマホ勉強会」を開催されました。
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シニア向けの簡単スマホ勉強会の様子
スマートフォンの操作や理解度についての個々のレベル差や各自のスマートフォン端末の違いもあるため、講師が対応できる少人数でかつ、「スマホに文字が打てる方」「ちょっと苦手な方」 また「お買い物が好きでお店のアプリを使ってみたい方」など、皆さんが参加しやすくなるようコースを設定し、開催しました。
勉強会の講師は、「自治会の副会長」。講師と参加者、また参加者同士が普段から顔見知りということで、「これはどうすればいいの?」「あなたの画面はどうなってる?」等、和気あいあいとしており、参加者からも「知り合い同士だから気兼ねなく教えてもらうことができた」との声がありました。
また勉強会のテーマではなかったものの、例えば、腕につけるウェアラブル端末で健康状態を家族と共有しているなど、参加者同士で情報交換や教えあっている風景がありました。
次回までに「スマートフォンでやりたいことを見つけてくるよ。また教えてね。」といった声も。
勉強会開催風景 | 地図アプリの解説 | 参加同士での教えあい |
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デジタル化から地域コミュニティ活性化へ
地域活動のデジタル化は、業務・作業の効率化から役員負担を軽減し、自治会等活動への参加のハードルをさげる点が着目されています。山の手自治会の取組は、さらに1歩!の取組で「地域で行う簡単スマホ勉強会」を通して、地域の住民同士の交流する機会が創出され、住民同士の繋がりを深め、地域コミュニティの活性化となっているようでした。
2次元コードから自治会ホームページに接続中! |
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旭丘連合自治会 がおか???かくれんぼ(がおかわくわくプロジェクト) 開催!
<No.3 掲載日:令和6年11月19日>
旭丘連合自治会では、「がおかホリデーチャレンジ」や「がおか探検隊」といった、子どもたちが楽しく参加できる学びのある取り組みを行っています。今年度は、「がおかわくわくプロジェクト委員会」が立ち上げられ、子どもたちがわくわくできる催しを新たに企画し、「がおか???かくれんぼ」として開催されました。
旭丘連合自治会の工夫された新たな取り組みの進め方を紹介します。
企画の主体をこどもたちが!
旭丘連合自治会ではこれまでも「がおかホリデーチャレンジ」や「がおか探検隊」に、有志の子どもたちが運営側の「子どもホスト」として参加し、地域と子どもたちが一緒に催しを作り上げてきた経緯があります。
今年度は、新たな催しを進めるにあたり、「がおかわくわくプロジェクト委員」を子どもたちから募集しました。
がおかわくわくプロジェクトの特徴は、旭丘連合自治会の自主財源の中で、子どもたちがやりたいことを子どもたちの手で自由に企画する点です。
募集の結果、子ども5名(小学5,6年生)とサポートする大人5名が集まり、計10名で「がおかわくわくプロジェクト委員会」が立ち上がりました。
安心して、楽しく企画を!
委員会では、サポート役としての大人たちが、子どもたちのやりたいことへの実現に向けて、アドバイスや次のステップへの課題を提示していきました。子どもたちは、課題に対して、学校終わりにメンバー同士で話し合いや相談をし、物事決め、委員会で大人たちへ報告していくことの繰り返しをしていきました。子どもたちも初めての経験でしたが、計7回の委員会の開催をし、これまでの地域の催し物で関わってきた方たちに支えられながら安心できる環境で進めていきました。
企画の名前は、「がおか???かくれんぼ」。
小学生に大人気の某テレビ番組企画から、「学校を使ったかくれんぼをしたい!」という子どもならではの視点・発想に、大人たちは驚いたそうです。
なかなかテレビ番組のようにはいかないところもあり、人が隠れる代わりにぬいぐるみを隠す案の提案や、小学校との調整などは大人たちがサポートすることで、「がおか???かくれんぼ」の実現に向かっていきました。
当日の様子
当日は、小学生の申し込みが172名あり、1部、2部に分けてスタート。
「スタートが待ちきれない」「わくわくが止まらない」子や、校舎内から「見つけた!」という声など、楽しそうに校舎内のぬいぐるみを探す子どもたちの姿がありました。
委員の子ども達も、仲間同士で声を掛け合いながら楽しそうに運営している姿がみられました。
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今回参加した子ども達は、地域のサポートを受けることで、休日の学校の校舎内でこのような体験ができました。
また、委員の子ども達は、「自分達の考えたことが形になる」という経験ができ、大きな思い出として心に残るのではないでしょうか。
固定概念や、やり方にとらわれない進め方は、まさしく旭丘連合自治会がモットーとしている「無理なく・無駄なく・楽しめる」を体現した催し物でした。
※ 旭丘連合自治会の取り組みについてはこちらをご覧ください。
城山連合自治会 しろやまわくワ~クショップ 開催!
<No.2 掲載日:令和6年10月22日>
城山連合自治会では、お馴染みの運動会を装いも新たにし、小学校体育館で子どもたちが楽しんで参加してもらいたいと工作や化学実験を楽しめる「しろやま わくワ~クショップ」を開催しました。
いままでの事業を変更し、新たな行事を立ち上げた城山連合自治会の取り組みを紹介します。
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開催の目的を見直して・・・
子どもたちの楽しむ姿を1番に!
これまでの運動会から室内で楽しめる工作、化学実験を主とした「わくワ~クショップ」に変更したことで、天候に左右されない開催や運動が苦手な子、小学生以下の子どもも楽しめる、「子どもたちが楽しめるため」の催しへ変更しました。
運営側の負担も考慮!
催し物の開催においては、地域の自治会長や町内会長、各事業の委員など、多くの地域の方が協力し、開催しています。しかしながら、定年の延長や共働き世帯の増加など時間の確保が大変な方も増えてきました。城山連合自治会でも運動会の開催について準備、片付けの労力や当日の競技参加者の募集など役員の負担が大きいという声も・・・。例年通り、運動会を開催するのではなく、初年度のため企画に時間を有する点もあったかと思いますが、準備、開催当日の運営負担が少なくなるようにしました。また経費も元々運動会の企画より約10分の1程度になったとも。
当日の様子
初めての催しとなり城山連合自治会長始め運営役員も、どのぐらいの子どもたちが参加するのか心配しながら、工作、化学実験の用意を進めていましたが、10時の開会の前に多くの子どもたち、親御さんが体育館の入り口に列をなし、開会後には体育館いっぱいの子どもたちが集まりました。物品が足りるか・・・、ブースが足りるか・・・などの嬉しい悲鳴も聞こえましたが、地域の大人たちがにこやかに子どもたちに工作等を教え、子どもたちも集中して工作をしたり、出来上がったものを見て、笑顔あふれる姿が印象的な催しとなりました。
旭ヶ丘自治会 パフォーマンスフェスタ 開催!
<No.1 掲載日:令和6年10月4日>
これまでの「ふれあい夏祭り(盆踊り大会)」から「ふれあい祭り パフォーマンスフェスタ」へ模様替えし、盛大に開催されました。
いままでの事業を変更し、新しく作り上げることについて、旭ヶ丘自治会長よりお伺いしましたので紹介します。
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子どもから大人、そして運営側もみんなが楽しめる催しへ・・・
Q:どうして夏祭り(盆踊り大会)から今回のパフォーマンスフェスタに模様替えをされたのですか。
●旭ヶ丘自治会長
旭ヶ丘自治会でも自治会の活動を支える役員(町内会長や班長)は、昔に比べ、共働きの世帯が増えたことや元気な方も増え、仕事を長く続ける方が増えてきていることから、地域への時間がとれない方が増えてきており、「夏祭り」の運営について、かなりの苦労があると耳にしていました。
そこで、役員でやっていたことを外注できることは外注するなど役員負担を減らしつつ、涼しくなってきた時期に幅広い世代、子どもから大人、高齢の方まで誰もが見て楽しんでいただける催しを計画し、開催しました。
Q:いままでの催しのやり方を変えることへの意見やご苦労はありましたか。
●旭ヶ丘自治会長
やり方の変更や新しいことを進めるのは、やはり勝手がわからないものもあるので、時間を有することもありました。しかし、役員の負担軽減の観点から、定例の会議時間を2時間で行っていたことを45分と短くしたり、「パフォーマンスフェスタ」の準備や当日等の負担軽減だけでなく、自治会全体の運営で省力化できるところは省力化を進めていったことで役員等の御理解をいただきました。
※ 会議時間の短縮は、情報共有をする時間を削り、話し合いが必要な議題のみを会議するよう変更をし、時間が限られる方も参加しやすい運営に変更されました。情報共有のみの事項に関しては、パソコン、スマートフォンで確認できるようにデータで共有をし、各自で確認するようにされました。
Q:本日のパフォーマンスフェスタに多くの方が来場されている状況はどのように感じますか。
●旭ヶ丘自治会長
これだけ多くの方が世代を超えてお越しいただけていることは良かったと思うと共に、一緒に協力いただいた町内会長、班長といった役員の皆様に感謝しています。散歩を日課にしており、日ごろから地域の方へはどの年代であっても「あいさつ」をしてきました。旭ヶ丘自治会では自治会長の任期が1年のみ中で、自治会長になってから計画を進めましたが、「あいさつ」を通して日ごろから、地域の方と交流し、関係性を築いていたことが企画を進めるにあたり大きかったと思います。ほかの地域の皆様にも「あいさつ」を通して地域との関係性づくりをいただけれたらよいのではないかと思います。
最後に・・・
時代の流れと共に地域住民にとって、必要とされている事柄も変わってきます。事柄にもよりますが、必ずしも今まで行ってきたことを続ける必要はなく、旭ヶ丘自治会のように、無理のないやり方へ変更していく等も今後の自治会・町内会の持続には必要なことになります。参考にいただけますと幸いです。