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本市では、9/1から被災地支援のため、本市職員を石川県輪島市役所に派遣しています。
広報おわりあさひにて、現地の様子などを掲載した「輪島市派遣職員レポート」をホームページでも紹介します。
輪島市内にある2つの支所での公費解体の申請受付窓口は10月末で終了し、現在は受理した申請の解体 工事が進められていますが、解体業者も多くの解体案件を抱え、解体時期がはっきり回答できない状況が続 いています。しかし、少しずつではありますが、明るい話題も増えてきました。 輪島市のシンボルだった「朝市」は、市街地のスーパーマーケット内で一部店舗が復活し、かつてのにぎわいを取り戻しつつあります。また、空港にはおしゃれなフードコートもできました。このフードコートは、市街地 や朝市で被災した店舗を中心に5~6店舗が集まっており、夕食時には満席になることが多く、にぎわっています。店舗が市街地にあった時から通っていた常連のお客さんが、このフードコートで店員と話しながら食事をしていました。わずかではありますが復興の一面に立ち会えた喜びは忘れられません。
朝市
フードコート
震災当時、しばらくはガラスが割れた学校の教室や廊下で、段ボールを床に敷いて寝泊まりをしていたそうです。食事は1日500mlの水とビスケットのみだったそうです。
11月時点で全国の都道府県から、80人近くの職員が派遣されており、私のいる公費解体の部署以外にも道路や上下水道など、約10カ所の部署に配属されています。
大きな被害はありませんでしたが、私自身、就寝中、緊急地震速報とともに飛び起き、直後に揺れ始めると、ベッドにうずくまったまま身動きがとれませんでした。すぐに避難用の荷物をまとめましたが、普段から自分自身での備えが最重要であると、再認識しました。震災から1年を迎えるこの機会に日頃の備えを見直してみませんか。
輪島市では、昔ながらの木造の家屋、土蔵や納屋などの建物が多く、地震の影響で1階部分が倒壊した建物が、震災から6カ月が経った現在も、町中で散見されます。 私は、輪島市役所で、公費解体業務に従事しています。公費解体業務とは、そういった被災家屋などについて、二次災害の防止と被災者の負担軽減を図り、生活再建支援につなげるため、輪島市が所有者に代わって解体・撤去などを実施するものです。申請には必要書類が多く、集めるだけでひと苦労で、スムーズに申請が終わるケースはあまりありません。また、申請が受理されてからも解体開始が来年の予定で、解体が終わって更地になるまではかなりの時間がかかります。
また、9月に豪雨の被害も受けました。市役所前の橋には、大きな流木が大量に引っかかっており、氾濫した河川から土石流が道路中にあふれていました。変わり果てたまちの姿をただ眺めることしかできず、やりきれない気持ちでした。
最近は、地元の飲食店やスーパーなどが再開したりと、少しずつではありますが復興への兆しが見えてきています。今後も輪島市の復興への様子をお伝えしたいと思います。
能登半島地震により倒壊した家屋
能登豪雨により氾濫した河川