本文
急病や交通事故などの非常時に頼りになる存在の救急車。本市では東海地方初となる、新たな仕様の救急車を導入しました。また、併せて「電動ストレッチャー」も新たに配備しました。今回は、そんな日々の安全・安心な暮らしを支える救急車と電動ストレッチャーを特集します。
Q.新たな仕様の救急車を導入した理由は?
A. 新型コロナウイルス感染症のパンデミックを経験し、感染症対策の重要性を痛感しました。新たな仕様の救急車では、外に空気が漏れないように中の圧力を低くしている構造のため、外部への感染リスクが大幅に軽減されます。また、電動ストレッチャーの配備や同乗者に配慮した自動格納式ステップなどの機能により、より安全・安心な救急活動が可能です。
Q.実際に使用してみた感想は?
A.独自開発された板バネなどにより従来の救急車より車内の振動が少ないと感じています。 また、車内空間が広いため、救急車内で行う心肺蘇生などの処置を円滑に実施することができます。
活動スペースの拡張により、傷病者の両側からアプローチが可能
2段ステップを搭載したことにより、同乗者の負担を軽減
注目を集める電動ストレッチャー。詳細は、次の項目で
車両側面にも設置され、360度どの角度からでも見やすい
3点式シートベルトと座面跳ね上げ機能により、救命活動の安全と活動スペースの確保を両立
運転席と患者席を隔てる壁や車内における空気の循環に配慮することで、隊員と同乗者の感染症対策を実施
必要性を多くの自治体が感じている中、全国的に導入が少ない電動ストレッチャー。導入による、救急隊員の負担軽減、女性救急隊員の活躍推進などが期待されており、本市では新車両に合わせて初導入しました。
Q.電動ストレッチャーのメリットは?
A.従来のストレッチャーは、全て人力で操作するため、救急隊員の腰などにかかる負担が大きく、けがにもつながるリスクがありました。電動ストレッチャーでは、ストレッチャーの高さをボタン1つで調整が可能であり、救急隊員への身体的負担を大きく軽減できます。 また、安定した動作により傷病者に対して、より快適かつ安全な搬送が可能となります。
傷病者の安全を確保しながら、あうんの呼吸でストレッチャーを操作
人力による動作が大幅に解消され、救急隊員、傷病者の双方に大きなメリット
Q.電動ストレッチャーを使用してみた感想は?
A.ストレッチャーの操作は複雑ではなく、とても簡単です。また、体格の大きな傷病者を搬送する際も安定し、出動時の不安がなくなりました。
本市では約8万4千人の人口に対し、4台の救急車で対応しており、台数に余裕がある状況ではありません。そのような状況の中、令和6年の救急出動件数は過去最多の4,075件で、10年前と比較すると約1.5倍も増加しています。救急需要がこのまま増え続けた場合、必要な人が救急車を利用できなくなる可能性があります。もう一度救急車の適正利用について、一人ひとりが意識する必要があります。
体に異常はないが、薬がなくなりそうなので病院に連れていってほしい
病院が混んでいるので、救急車なら優先的に診察してもらえると思い通報した
家に食べ物がないので買ってきてほしい
詳細は、下記案内リーフレットで
急な病気やけがをしたとき、該当する症状を画面上で選択していくと、緊急度に応じた必要な対応が表示されます。
全国版救急受診アプリ(愛称「Q助」)<外部リンク>